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zoom RSS あの時の風に似た何か

<<   作成日時 : 2013/12/06 17:18   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

 昔、バイト先の先輩と夜な夜な酒を飲み歩いていた頃(当時おいらはアル中だった)、新宿の西口の地下道をフラフラしながら、大きな声で懐かしのフォークソングなんぞを唄いまくっていたっけ(かなり恥かしい)。
 その先輩というのが、高校・大学と「学生運動」らしきものに片足くらい入っていたっていう人で、「当時はなぁ……」が口癖の人だった。おいらはおいらで「僕は乗り遅れた人間なんです」と表面的には悔しさを口にしながら、内心では「昔のテレビの中の出来事」っていう感じだったのかなぁ(この辺のことを本当はもっと詳しく書きたいんだけど、長くなるので後略)。
 そんでもって二人熱く肩を組みながら、「山谷ブルース」や「くそくらえ節」や「友よ」なんかをがなっていたのでした(歴史ですなぁ)。

『いつの日も泉は湧いている』盛田隆二(日本経済新聞出版社)読了
  * * * * * * * * * * * * * *
――大切な女性がこの世から姿を消してしまった。1969年のことをいま、書かずにいられない。高校生も反戦運動に立ち上がったあの時代がいま熱く思い返される。痛みと悲しみにみちた快心の青春小説。(評論家“川本三郎”さんの文章より)
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 私よりもちょっとだけ上の世代の方々のお話。つまりは、上で述べた私の先輩の年代になりますね。
 作者の“盛田隆二”さんは、私にとっては『サウダージ』を書いた人で決定的に心に残っている人。“村上春樹”とも違う“村上龍”とも違う、それでも「おいらたちの文学だ」と思わせてくれた作家さん(今の人からみたら違うんだろうなぁ)。

 今回の作品、この時代の人がこういう作品を書きたくなる時期が来たのだなぁというのが一番。自分のことをおもしろおかしく卑下した視点で書かざるをえないという気持ちもわかる、というのが次の感想(それだけあの時の「運動」は根が深いのだと思う)。そして私が、ド田舎でテレビや新聞の報道の中でしか知ることが出来なかった諸々の事や、こういう青春もあったのだなぁという思いを、深いため息と共に気づかせてくれたという読後感の作品でした(かなり回りくどい言い方ですが)。
 あの時代のことを、やっぱりこういう風にしか書けないのかなぁと残念に思うのは、当事者ではない者の驕りなのかなぁ(微妙に言葉遣いが違っているような気がする)。そして、実際にあったことをベースにしたフィクションの限界でもあるのかなぁ。結局、作者自身の物語で終わってしまっているような気がしてしょうがないのだ。うーむ、難しいところだよなぁ。(今回は特に変な文章になってしまいました。80点)

(今日の忙しさ)
 あっちやってこっちやって、頭の中が爆発状態。

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なるほど(納得、参考になった、ヘー)

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
興味深く読みました。
日経新聞のサイトで「いつの日も泉は湧いている」の作品執筆についての記事を読んだことがあって、
そこには学生運動ピークの1969年ではなく1970年高校入学であることについて「自分は遅れてきた青年である」「出発点がシラケの70年ではなく、激動の69年だったら、ぼくの人生は確実に変わっていただろう」と著者の言葉で語られていました。
盛田隆二さんも当事者ではなく、もし当事者だったらという視点で生き直すようにして書かれた小説であるのかなと。

ご参考まで日経の記事はこちらです。

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO45082840X10C12A8000000/
leaves
2013/12/08 20:30
 leavesさん、コメントありがとうございます。
 この作品の感想を書く時、自分をどういう位置に置くのか、どういう視点で書くのがいいのか、と非常に悩みました。
 まぁ結果として、いつものように優柔不断・軟弱者という立場に自分を置いたのですが、それはやっぱりこの作品を語る上では失敗だったかなぁと反省しているところです。ブログで感想を書くということの限界でもあるのかなぁ。
 leavesさんのコメントを読んで、そして紹介していただいた日経の記事を読んで、もしかして、作者もそういう考え方だったのかなと思っているのですが、違うかな。
 あの当時のことを「書く」ということの難しさって、色々様々な理由からあるのではないか。それだけ根が深い問題ではあるんでしょうね。すみません、要領を得ないコメントで。
 これからもいろいろとご教授いただければと思います。
ペンギン店長
2013/12/09 20:05

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